ゲーム概要
2021年1月に任天堂から発売されたアドベンチャーゲーム。開発はコーエーテクモゲームス、キャラクターデザインはアイシールド21などで有名な村田雄介とかなり気合の入った新作。
正義感の強い警官ルークを中心として怪盗、忍者、詐欺師の4人がチームを組み、悪の組織DISCARDを倒すために各地で捜査・潜入しながら敵に立ち向かっていくという物語。
プレイ状況
プレイ20時間くらいでメインストーリー完結。ハードはSwitch。
感想
全体としてはとてもよかった。特にアドベンチャーゲーム初心者や王道展開が好きな人にはおすすめできると思う。
良かった点
キャラクター、カップリング
ホームページや公式紹介動画を見ればわかるように、本作はキャラクターが最大の魅力である。
正義感の強い警官ルークと凶悪な怪盗アーロンのバディ、と聞いただけでピンとくるであろう、王道重視のキャラクター構成である。この2人を表のペアとするなら、裏のペアは冷徹詐欺師のチェズレイとおちゃらけ忍者のモクマであろう。表が熱い信念のぶつかりあい、裏は深層真理の読み合いといった、これまた王道のカップリングである。
キャラクター自体も立っているし、キャラクター同士の掛け合いもおもしろい。友情も良いのだがあまりに仲が良いため、おもわず腐男子になってしまいそうになった(でもやっぱり僕はルクスイ)。
キャラクターデザインも素晴らしく、ぜひ任天堂公式youtubeチャンネルに上がっている紹介動画だけでも見て欲しい。とにかくかっこいい。しびれる。
ストーリー展開
展開もやはり王道展開である。詳しくはホームページや実際にプレイしたらわかると思うが、とにかく王道重視の展開である。
しかしただの王道展開では終わらない。安心してほしい。さすがコーエーテクモ。最後まで興奮たっぷりだった。
音楽
特筆すべきはオープニングである。何度聞いてもカッコよく、今となっては音楽を聞くだけで映像やゲームシーンが蘇る。
道中のbgmもカッコよく、最後の捜査パートは鳥肌が立った。サントラが出たら買おうと思う。
サイドストーリーの充実ぶり
キャラクター重視のアドベンチャーゲームで個人的に重要だと思うのがサイドストーリーである。
本作はとにかくサイドストーリーが充実している。テキスト量が半端じゃない。キャラクターの日常を描くようなストーリーも多く、「これが欲しいんやろ?」という開発陣の顔が浮かぶようである。はいそうです欲しいです。とにかくオタク大歓喜という感じである。
微妙だった点
サイドストーリーのシステム
本作の良いところであるサイドストーリーであるが、実はその開放条件がわりと厳しい。
ストーリーをクリアするとSやAなどのランクが定められ、そのランクに応じてサイドストーリーが開放されるというシステムである。このSランクを取るというのが後述するアクション要素の怪しさと相まって意外と難しい。
そして開放条件が(たぶん)それしかなく、サイドストーリー開放のために見たことあるストーリーをプレイすることになる。虚無である。誰が得するんだこのシステム。ファック。
アクション要素
アドベンチャーゲームのアクセントとしてアクション要素を追加するのはよくある手法である。テキストだけではどうしても飽きるためである。
アクション要素を追加するのはとても良いし、本作でも潜入が実際にキャラを捜査してアクションで行えるのは良かった。
しかし途中で挟まれるボタンアクションというのが不要だった。これは特定のタイミングであるボタンを押せばクリアとなるアクションなのだが、操作感が非常によくない。ろくに説明もないままよくわからない亜種も出てくるのもさらに混乱を呼んでいる。おそらく緊張感を持たせるためにこのようなシステムにしたと思うのだが、そもそもアドベンチャーゲームをプレイする人はアクションなどやりたくない人もいるだろうし、これができないとサイドストーリーを開放できない点もよくない。
本作は一貫してユーザーの期待を理解してそれに応えるという姿勢を見せていたのに、どうしてここだけこのようなシステムを導入したのか理解に苦しむ。ジーザス。
まとめ
全体としては非常におもしろい作品だった。
王道キャラクターに王道ストーリー展開。そこに少しの捻りが加えたという非常に完成度の高いアドベンチャーゲームに仕上がっている。男女問わずさまざまな楽しみ方ができる作品だと感じた。
続編待ってます。