院試

京都大学大学院情報学研究科知能情報学専攻に合格しました。

まだみぬ後輩のために僕のやったことを遺しておこうと思います。(2019/8/9)

知能情報学専攻を目指している情報学科の方向けに書いています。専攻が違うと傾向も難易度も全然違うかったりするのでそれ以外の方はあまり参考にしない方がいいと思います。

概要

京都大学の大学院です。

6月くらいに応募があって8月頭に試験があります。僕は内部生なので今いる研究室で研究を続けたくて応募しました。

試験は基礎科目100点と専門科目100点、それらに加えてTOEICあるいはTOEFLの点数100点分の合計で合否が決定します。

大学院というと誰でもやれば受かるイメージがあるかもしれませんが、今年はうちの専攻は倍率が3倍を超えていました。最近特に倍率が上がっている気がします。

それなりにちゃんと勉強した方がいいです。学部の勉強を復習するいい機会ですしね。

内容

基礎科目としては

  • 線形代数、微分積分学
  • データ構造とアルゴリズム

の2問が出題され、2時間で両方解答することになります。

専門科目としては

  • 認知神経科学、知覚・認知心理学
  • 統計学
  • パターン認識と機械学習
  • 情報理論
  • 信号処理
  • 形式言語理論、計算理論、離散数学

から2問選択してこちらも2時間で解くことになります。

情報学部の人なら統計かパターン認識か情報理論か形式言語などかの4択になるかと思います。

僕は好みの観点から統計、情報理論、形式言語などの3つを勉強してそのうち簡単な2問を解く作戦にしました。

スケジュール

~2019/3

早めにTOEICを済ませておこうと思い、2018年の10月にはTOEIC900点を取っておきました。それ以外には特に院試対策はしていませんでした。

2019/4~5

まだ現実味があまりなく、だらだらを学部時代の教科書を読んだり資料を探したりしていました。基礎知識の復習という感じでした。

2019/6~7

演習用の参考書や過去問などを解いていました。実際に院試を意識して問題に慣れようというイメージでした。

やったこと

各科目ごとにまとめてみます。

TOEIC

以前の記事をご覧ください。

TOEIC900点までの軌跡ご存知かどうかはわかりませんが、京都大学の大学院試ではTOEICの点数の提出が求められます(なんとも虚しいことですが)。 というわ...

線形代数

線形代数 (サイエンスライブラリ理工系の数学)

これ

学部の授業の教科書です。この演習問題を研究室の同期とやりました。

これを完璧に解けるようになれば十分だと思います。

スバラシク実力がつくと評判の演習線形代数キャンパス・ゼミ

これ

上の本をやっていたときに計算間違いが多いのが気になったので、数値計算の演習がやりたくて買いました。算数ドリル。

微分積分学

学部時代の資料の読み直し・演習

院試のレベルよりははるかに高いレベルの微積でした。例えば複素積分とか解析学とか。

ただこれはオーバーキル感があります。つまりやらなくても大丈夫…だと思います。

スバラシク実力がつくと評判の演習微分積分キャンパス・ゼミ

これ

線形と一緒に買いました。算数ドリル。

ただ院試問題を見る限りこのレベルで大丈夫なような気もします。高校数学っぽい微積もあるので、不安であればチャート式なんかも見ておくと安心できそうです。

データ構造とアルゴリズム

データ構造とアルゴリズム

これ

学部の授業の教科書です。ただ1回生の時の授業なので簡単すぎて、これでは足りないと思います。入門にはいいかもしれません。

ウィキペディア

データ構造

アルゴリズム

この分野に関してはウィキペディアはかなり役に立ちました。この二つの表のキーワードを理解していれば十分だと思います。

 

アルゴリズムイントロダクション

これ

わからないところがあればこれを読むというような辞書として使ってました。

演習問題までやれば最強になれそうでしたが、時間がなかったのでやってません。

統計学

スバラシク実力がつくと評判の統計学キャンパス・ゼミ

これ

よかったです。二項分布からポアソン分布の導きからなども詳しくやっているのがgood。ただし扱っている分布は基本的なものだけなので、これだけでは不十分だと思います。

統計学入門

これ

最強の教科書。学部授業の指定教科書でもあります。

僕はパラパラと読んだだけですが、同期が演習までやって統計つよつよマンになっていたのでおすすめです。

統計学演習

これ

良いという噂があったのでやりましたが、知能情報の統計では数値計算が出ない(っぽい)ので微妙かなと思いました。

全人類がわかる統計学

サイト

神サイト。モーメント母関数とかがわからなかったらここを見に行けばだいたい載ってます。

情報理論

西田豊明のサイト

講義資料が全てサイトで公開されています。最高です。これだけやっていれば大丈夫です。いやほんとに。

形式言語理論

これ

学部の授業で扱うのはこれの文脈自由文法までです。演習問題もちょうどいい難易度でとてもよかったです。

計算理論

形式言語理論の教科書に少し書いてあったのでそれを読んだだけです。オーダーとかP,NP問題クラスとか基本的なことがわかればいいような気がします。

離散数学

グラフ理論入門 基本とアルゴリズム

これ

学部のグラフ理論の授業の内容を本にしたものです。薄い本ですが、内容はぎゅっと詰まっていて素晴らしい本です。買いましょう!

過去問

10年分くらいやりました。ホームページに載ってるのは3年分だけだと思うので、これは内部生の利です。

ただそこまで効果があったとは思いませんでした。同じ問題が出るわけでもないですしね。

上記の参考書の演習問題なんかをしっかりとすればやる必要もないと思います。

感想

まだまだやるべきことがあったな、というのが院試を迎えた時の感想でした。

どの分野も全然勉強が足りてない、もっと理解したいと感じました。合格した今でも、それは後悔として残っています。

つまりもっとはやく勉強し始めておけばよかったな、ということです。

なので合格がわかったときは嬉しいというよりよかった〜というような感じでした。

来年からも研究頑張ろうと思います。

以上です。